みえない世界、
いわゆる他人的別世界
毎日通うばしょに、あ、あのひとまたいる、あ、あのひとはじめて見た、というふうに思ってはみるけれど、もしかしたらむこうのひとも共通してあ、あのひといつもいるひとだ、とか、あのひとはじめてみるな、とそんなふうにおもうのだろうか。
わたし今日の服さらぴんなのよ、とか今日の服近所のひとからもらったお古ですねん、なんていうのはわからないけれど、みんな一緒に服を着てつくえで勉強してる傍ら、エアコンが音も無く冷風をふきだしている、午後2時。
ただそんなふうに思ってはみるけれど、今同じ空間に存在しているひとたちにも、それと同じ数の朝があったわけよ。よいか悪いかはさておきね、それなりのすごし方があったわけよ、それからそれと同じ数の夜もあるわけよ。それはみんなには見えないから、他人という存在、見えないから、他人的別世界。